レッスンプロにも企画力が必要

フラワーアレンジメントの教室経営や講師などのいわゆるレッスンプロとして仕事をする場合にも、やはりイベントなどにおけるアレンジャーと同じような感覚が必要です。

教える立場ですと、まず月謝の設定から始まって、何をどのようにレッスンしていくかのカリキュラムの組み方まで考えなければなりません。

その場合でも、その季節にはどんな花材があるのか、それにはどのくらいの予算をあてなければならないか、その花材で生徒に満足を与えられるか、などということ、つまりここでも予算と相手の満足感をいかにバランスさせていくかに腐心しなければなりません。

アレンジメントを教えるということは、そういう一定の枠のなかでやっていかなくてはならないものだと思います。

もちろん、生徒各自に好きな花を買わせて、それをもとに教える方法もないことはありません。

その場合は、たしかにお金を出せばいくらでも良い花は手に入ります。

しかし私は、それがはたして生徒の感性を磨くことになるのか疑問に思います。

たとえ生徒各自に花を自由に選ばせる場合であっても、この器を使ってこのくらいの予算のアレンジメントにします、というように課題を出したうえで準備させるべきではないでしょうか。

ですから、一般的な教室では、限られた条件のなかでそろえた花材や資材を使って生徒に満足を与えるということ、そのために花材や資材を選ぶということが大切になってきます。

アレンジメントの中身はもちろん重要なことですが、材料の選び方もそれと同じくらい難しいことです。

このへんに、会場の飾り付けをするときと同じ感覚が要求されるのではないかと思います。

例えば、教室で一年間同じ花でアレンジメントしてもだれも楽しくありません。

ですから、毎週違ったテクニックをレッスンしながら、季節の花を選んで、限られた条件のなかで質的にも量的にもできるだけ満足してもらえるようなものを使ってあげられるように努力することが、先生の腕の見せ所となるわけです。

それでも、花は生き物ですからその年の天候に生育が左右されます。

こちらの考えどおりにその季節に花が入荷している保証はありません。

その場合には、急遽ほかの花材でレッスンをしなくてはなりません。

そんなときもすぐに、では同じようなイメージで使える花にはどういうものがあるのか、それが手に入るのか、手に入るとしても予算に合うのかなど、いろいろと思いめぐらせて判断しなくてはなりません。

このように、教える仕事の場合でも、イベントに携わる場合と同じように企画力が必要になってきます。

それも定期的な年間を通した企画のうえに、毎週毎週、花と向き合って勝負しながら企画していかなくてはならないのです。

フラワーアレンジメント教室主宰の河成鎮代さんよると、イベント企画の場合は、このサイクルがもっと短くなります。

イベントでは開催日数がせいぜい数日間。

むしろ、一日のみの催しという場合のほうが数は多いかもしれません。

そういうときなどは、急な仕事となるケースも頻繁になりますから、なおさら短時間で企画して実現させていく力が求められます。

ですから、その点では、レッスンプロのほうがまだ考えるゆとりが持てるとは思います。

しかし、どのような方向に進まれるにせよ、ビジネスとしてアレンジメントに携わろうという方には、このようなとっさの応用力も併せて身につけていただきたいと思います。